杵と臼で餅つきをするご家庭は、もうあまり見かけなくなりましたが、こども達の学校でPTA主催のもちつき大会をすることになり、その準備係をすることになりました。
楽しくもちつきをするために、様々な配慮や準備が必要です。
最近は衛生面からもちつきの開催が難しく、廃止やつきたてもちを食べる事を諦める風潮になっていますが、なんとか子供たちに「つきたてのお餅を楽しく食べてもらう」為に考慮したことを書き留めておきます。
みなさんのお役に立てば幸いです。
衛生面の注意点
衛生面について地域の保健所の担当者に問い合わせをしたところ、下記の4点を考慮する必要があるとアドバイスをもらいました。
1.手洗いの徹底 2.餅つき参加者の限定 3.検食の確保 4.加熱
ひとつづつ補足します。
1.手洗いの徹底
「つき手、かえし手、ちぎり手、まるめ手」は必ず正しく手洗いをし、もちを直接触る「かえし手、ちぎり手、まるめ手」に関しては手袋を着用することがのぞましいとのことです。
しかし、かえし手は手に水分を確保してかえしやすくするのと、もちのできあがりの感触を確かめるために素手で行うことにしました。
2.餅つき参加者の限定
だれがどの餅に触ったかを限定し、食中毒が起こった際の調査がしやすいように衛生管理をするのがのぞましいとのことでした。あらかじめうすに「赤、緑、黄色」などのカラー名を付けておきます。
またうすごとに参加の大人を振り分けて役割分担し、子供もうすごとに「赤1回目、緑2回目」などで1回の餅つきにつき、20人前後を振り分けました。
3.検食の確保
1回ごとに50グラム程度のもちを検査用としてとりわけ、2週間冷凍保存しました。
4.加熱
お餅は必ず加熱することが望ましいとのこと。雑煮や味噌汁にするのが良いそうです。
餅つきの手順
(前日)
餅米をボールに空け、一気に水をそそぎます。そのあと軽く混ぜて4,5回水を入れ替えすすぐ様にして洗います。その後、半日以上浸水させます。
ほこりが入らないように、ビニールなどをかぶせておきます。せいろ、もろぶた(餅をいれる入れ物)は水洗いし、かわかし、うすときねは水につけておきます。
蒸し布は煮沸消毒し、乾かしておきます。今回はこどもが自分で丸めた餅をきなこかさとう醤油で食べて帰るようにしました。きなこと砂糖と塩少々、さとうと醤油で砂糖醤油をつくっておきます。
(当日)
1.薪を燃やし、「くど」を用意します。常にお湯を沸かしておきます。
2.洗米した餅米をざるにあげて水を切っておきます。
3.うすにお湯をはり、きねはバケツの水につけておきます。
4.せいろに蒸しぬのを広げ、餅米を入れます。蒸し布を折りたたみ、せいろで約30分蒸します。
5.餅米をしゃもじなどですくい、小指と親指でつぶせる程度(弱い力でつぶせる程度に柔らかく)に蒸せたら出来上がり。
6.うすに蒸し布ごと移して、きねを短めに持ちつぶします。
7.あらかたつぶせたらきねでついていきます。適度に返し手が水を付けながらもちを触り、時々持ち上げてうすの底に水を含ませるようにしていきます。
8.粒がなくなったら、片栗粉をひいた台の上にもちを広げ、ちぎり手がちぎっていきます。ちぎり手は小指でもちのしわを底に押し込むようにして丸く成形し、利き手でない方の親指と人差し指でもちをちぎります。まるめ手はしわを下にするようにまるめて、さいごに「ぽん」と上からやさしく餅をおしてできあがり。
今回、特に気を配ったのが衛生面です。便利だった道具を紹介しておきます。
・サクラメン 手袋
食品用になっている手袋として有名です。こどもはびっくりするほど手袋を落とすので多めに用意しておくことをおすすめします。
・ドーバー パストリーゼ77 スプレーヘッド付 500ml
手指はもちろん、調理器具や、食材に直接かけてもOKなアルコール度77のスプレー。やや値段は張りますが、多目的に使えて、除菌効果も高いのでオススメです。
・バリアローブ ポリガウン ライト L 10枚入
簡易の使い捨てかっぽう着として使用しました。(以下のリンクは10枚×20箱のものです)
以上、もちつき大会の準備ノウハウについてでした。